芙蓉禪師は言われる、
「又況んや活計具足し、風景疎ならず。華は笑むことを解し、鳥啼くことを解す。木馬長えに鳴き、石牛善く走る。天外の靑山色寡く、耳畔の鳴泉聲無し。嶺上猿啼いて露中霄の月を濕おす。林間鶴唳いて風淸曉の松を迴る。春風起こる時枯木龍吟じ、秋葉凋みて寒林花を散ず。玉階苔蘚の紋を鋪き、人面煙霞の色を帶ぶ。音塵寂爾にして、消息宛然なり。一味蕭條として、趣向すべき無し」。(行持 下)
一日粥一杯の芙蓉禪師の會。それでも花は咲き鳥は啼く。世間の音塵も届かずその様子は自然そのものである。一條の靜寂に求むるものはない。まさに活計に不足なく風景も豊かだ。
そのような中、木馬であった者等、石牛の修行僧が行持し育っていく。本物の道場である。
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