大智禪師偈頌 出山相

 耿耿靑天夜夜星    耿耿たる靑天 夜夜の星
 瞿曇一見長無明    瞿曇の一見 無明を長ず
 下山路是上山路    下山の路は是れ上山の路
 欲度衆生無衆生    衆生を度せんと欲するに衆生無し

 釋尊は出家の後、印度各地で様様な苦行をされた。それは六年にも及んだ。その後釋尊は山を下りる。菩提樹の元で静かに休んでいるとき、明けの明星を見て悟りを開かれたという。「瞿曇」は釋尊の名前「ゴータマ」の漢字表記である。大智禪師は瑩山禪師の法を嗣ぐ禪僧である。この偈は釋尊大悟の勝機となった出山(しゅっせん)を頌したものである。

 いま明けようとしている靑天に耿耿とした夜夜の星も見える。そのなかに釋尊は明けの明星を一見して無明を解消してしまう。苦行の山から下りる道が、ほんとうは上山の道であったのだ。いままでは衆生を救おうとして出家したのに救うべき衆生なんてどこにもいなかった。

 出山相の釈尊は苦行のために痩せさらばえてあばら骨も浮き出すように表現される。一見苦行は修行に不可欠のものと考えられてしまうが、苦行も苦行という価値観のまっただ中にあるということに気付くものは少ない。おそらく釋尊にとって苦行は止むに止まれぬ行であったことだろう。それを釈尊は手放したのだ。菩提樹の元で「何かをする」ということから離れたのだ。釈尊は言う、「大地有情とともに成道す」。大地はまさに大地であった。その人はまさにその人であった。もともと衆生と佛という二見もなかったのだ。だからこそ「下山の路は是れ上山の路」であったのだ。
 私たちはともすると上山を目指す。何かを獲得することを目指す。そうではないのだ。ちょっとそれを手放してみなさい、山から下りてみなさい。



永嘉大師證道歌(PDF 2013/03/11版)
三祖大師信心銘(PDF 2010/05/03版)
從 容 録(PDF 2012/02/21版)

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  ≪ 告 報 ≫ 

次回の月例坐禪会は11月14日です。
 令和2年8月から「正法眼藏・現成公案」(岩波文庫1)を提唱しています。

◎ 發熱、咳など体調のすぐれない方は參加を控えて下さい。
◎ 飲料は水筒などで持參して下さい。
◎ マスクは必ず持參して下さい。

◎ ワクチン接種の有無をお知らせ下さい。

當分の間、攝心は休止となります。
攝心の記事(「企業と人材」鷹取澄 1999/07/05 PDF)

次回の夜坐の日程は10月23日です。

 
平成29年7月から「無門關」を提唱します。 午後6時15分までに到着して坐禪堂玄關よりお入り下さい。

 しばらくの間、夜坐は6時30分~7時15分、7時30分~8時15分までになります。
松門寺の坐禪會に初めて参加される方は月例會3人までの予約制です。
 
メールに氏名、郵便番号、住所、電話、年齢、男女別を記入して 前日までに申し込んでください。
 なおその際に、
ワクチン接種の有無もお知らせ下さい。
 予約確認メールを送付します。
坐禪會日程
新規参加予約定員
現在予約人数
  
11月14日(日曜日)
3名
0名
新規参加は13:30集合

日々の坐禪はしばらくの間、お休みします。


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〒192-0914 東京都八王子市片倉町212番地 松門寺
TEL 042-635-1363

(2021年10月7日更新)